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そのスクワット、実は逆効果?研究論文に見るジャンプ力アップ筋トレメニュー

トレーナーにジャンプトレーニングの指導をされている女性アスリート トレーニング

YouTubeやTilTokには多くのジャンプ力アップ動画が溢れていますが、本当に自分に合った正しい方法なのか不安になることもありますよね。感覚的なアドバイスも参考になりますが、やはり信じて取り組めるトレーニング方法を探るなら、科学的に検証されたデータに基づいたアプローチが一番の近道です。

というワケで、今回はきちんとした研究結果に裏付けされた3つの論文を紹介します。根拠のある知識を武器に、効率よくジャンプ力を進化させていきましょう!

本記事は研究結果をもとにした一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の体力・経験・既往歴によって最適なトレーニングは異なります。実施にあたっては自身のコンディションを考慮し、必要に応じて専門家の指導を受けてください。

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そのスクワット、実は逆効果?論文が教える「跳べない理由」

ジャンプ力を上げるために、とにかく重いバーベルを担いでスクワットをしていませんか?実は、最新の研究では「ただ重いものを持ち上げるだけ」では、ジャンプに必要なバネを殺してしまう可能性があることが示唆されています 。

今回は、バスケのパフォーマンス向上に直結する知見を含む、以下の3つの重要な論文をベースに、科学的なジャンプ力アップの秘訣を解説します。

 

本記事で取り上げる3つの研究論文


3つの研究に共通する「ジャンプ力アップ」の成功法則

紹介する3つの研究から導き出された、バスケプレーヤーが知っておくべき共通ポイントは以下の通りです。

  • 「ジャンプ専用」のメニューが必要: 通常のウエイトトレーニングや技術・戦術練習だけを約2か月継続しても、ジャンプ能力に有意な差が見られない場合があります 。
  • 「足首」と「身体の裏側」が鍵: ジャンプの高さは、足首(足関節)の力 や、普段意識しにくいハムストリングス(太もも裏)の筋力  と密接に関係しています。
  • ブランクがあっても大丈夫!「マッスルメモリー」の力:
    • オフシーズンや活動休止期間で能力が一時的に低下しても 、適切なトレーニングを再開すれば急速に元の数値付近まで回復する現象が確認されています 。
    • 「もう現役の頃のようには跳べない」と諦めている社会人プレーヤーの方も、科学的な刺激を与えれば身体はかつての感覚を思い出し、再び高みを目指すことが可能です 。

各研究が明かす「具体的なトレーニング戦略」

1. 週1回で驚きの変化!「ハムストリングス」重視のプログラム

出典:『大学女子バレーボール選手における週1回のジャンプトレーニングがジャンプ能力に与える影響』熊野陽人、水野秀一ほか

女子選手を対象とした研究では、週に1回(45〜60分)のトレーニングを約2〜4ヶ月継続することで、ジャンプ能力が有意に向上しました 。

項目 内容
期間 約8〜16週間(週1回・45〜60分)
トレーニング内容 ・ハムストリングスと臀部の活性化・筋力強化
・適切な着地動作(ランディング)の習得
・垂直跳び系およびリバウンド型ジャンプ 
アップした数値(平均) ・3歩助走付き垂直跳:+8.2 cm
・垂直跳(反動あり):+9.2 cm
・CMJ(反動あり):+7.8 cm
・SJ(反動なし):+7.5 cm 

※2020年6月(測定②)と12月(測定④)の平均値を比較 。

2. 「重いだけ」のスクワットは逆効果?パワーを引き出す組み合わせ

出典:『コンプレックス・トレーニングが大学男子バレーボール選手の跳躍力および筋力、パワーに及ぼす影響』岡野憲一、谷川聡ほか

男子選手を対象とした研究では、高強度のスクワットのみを続けたグループは、脚の伸展パワーやジャンプ指標が低下する傾向がみられました。

項目 内容
期間・頻度 8週間(週2〜3回、計21回)
「コンプレックス法」の内容 ・高負荷スクワット(85%1RM)を3回
終了後10秒以内にデプスジャンプを3回開始
・これを2セット実施
変化した数値(平均) ・脚伸展パワー:+9.8% 向上(スクワットのみ群は4.2%低下)
・スクワット最大筋力:+5.5% 向上
・デプスジャンプ高:全群で低下(スクワットのみ群は16%低下)

【ここがポイント!】
ゆっくりした動作だけのトレーニングは「バネ」の能力(SSC遂行能力)を抑制する可能性があるため、必ず素早いジャンプ動作とセットで行うことが、パワーを殺さないための鉄則です。

※コンプレックス法は基礎筋力が十分にある中級〜上級者向けの手法です。初心者はフォーム習得から始めましょう

3. 「足首」のバネを鍛えて直接高さを稼ぐ

出典:『足関節運動の筋力トレーニングが垂直跳びの跳躍高に及ぼす影響』田中弘之、清水安希子ほか

膝周りの筋肉以上に、足首の「底屈・背屈(つま先の曲げ伸ばし)」の筋力が跳躍高に直結することが示されています。

項目 内容
期間・頻度 8週間(週4回)
トレーニング内容 ・足関節の底屈(つま先立ち)および背屈(つま先上げ)
・最大負荷の約60%で12回を継続
変化した数値(平均) ・垂直跳びの跳躍高:有意に向上
・足首の最大筋力(底屈):有意に向上(約8.2kg → 12.6kg)
・足首の最大筋力(背屈):有意に向上(約5.3kg → 7.6kg)

【バスケへの応用】
膝関節トレーニング(スクワット等)だけを行ったグループでは跳躍高に変化が見られなかったのに対し、足首を鍛えたグループのみ明確な記録向上が見られました。リバウンドやブロックなど、瞬発的な「空中への押し出し」が必要な場面で、足首の強さは決定的な差となります。


ジムで実践する「科学的ジャンプ力アップ筋トレメニュー」

紹介した研究結果をジムで再現するための、具体的かつ効率的なメニュー構成です。

  1. 身体の裏側を活性化(15分)
    • レッグカール: 裏ももを単独で刺激 。
    • ヒップリフト: バーベルを使い、お尻の出力を最大化 。
  2. コンプレックス・トレーニング(30分)
    • 高重量スクワット(85%1RM): 3回 。
    • 直後(10秒以内)のデプスジャンプ: 台から降りてすぐ真上へ全力ジャンプ 。
  3. 足首のバネ補強(10分)
    • レッグプレスでの底屈: つま先だけでプレートを押し出す 。
    • カーフレイズ: 最大限の可動域で足首を曲げ伸ばし 。
※コンプレックス法は基礎筋力が十分にある中級〜上級者向けの手法です。初心者はフォーム習得から始めましょう

まとめ:あなたのジャンプを変える3ステップ

  • 「裏ももとお尻」のスイッチを入れる: 練習前にハムストリングスを刺激し、効率的に跳べる準備を整えましょう 。
  • 「重さ×速さ」をセットで: 筋トレで重いものを挙げたら、その直後に全力でジャンプし、神経に「速く動く」ことを覚え込ませます 。
  • 「足首的補強」を習慣に: 日々の補強に足首の曲げ伸ばしを取り入れることが、確実な記録更新への近道です 。

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