バスケのブリッツとは？メリット・デメリットと対策法

バスケ中継を観ていると、解説や実況の中で「ブリッツ」という言葉が登場することがあります。聞き慣れない人にとっては、「何それ？ダブルチームと違うの？」と疑問に思うかもしれません。
実はブリッツは、ピック＆ロールに対する守備の中でも、かなりアグレッシブな戦術のひとつ。
この記事では、ブリッツの基本的な動きからメリット・デメリット、そして対応策までを、バスケ初心者にもわかりやすく整理して解説します。

バスケのブリッツとは？

ブリッツ（Blitz）は、オンボールスクリーンに対する守備戦術の一つです。
ボールハンドラーがスクリーンを使おうとする瞬間、ディフェンス側が一気に2人で前に出て、強いプレッシャーをかけてプレーを止めにいきます。狙いは、ミスを誘発したり、攻撃の流れを断ち切ることです。

特に、相手チームのエースガードや司令塔にボールを長く持たせたくない場面で使われることが多く、「今、流れを変えたい」というタイミングでも有効です。

参考動画

ブリッツはただの“延々と囲むダブルチーム”ではなく、「一瞬の圧力」でボールを奪うような鋭い動きが特徴です。
以下の動画では、そんなブリッツの実際の動きを確認できます。視覚的に理解を深めたい方におすすめです。

ちなみに「ブリッツ（Blitz）」は、もともと「電撃戦」「急襲」を意味する英単語です。アメフトでもよく使われる用語ですね。

ブリッツのメリット

ブリッツはリスクのある戦術ですが、そのぶん成功すれば大きなリターンが見込めます。代表的なメリットを紹介します。

• 相手のリズムを崩せる：急なプレッシャーでボールマンを追い込むことで、予定していたプレーを断念させることができます。
• ターンオーバーを誘発：慌ててパスを出させることで、パスミスやボールロスを狙えます。そこから速攻につなげやすいのも強みです。
• ショットクロックを削れる：ボールを動かせない時間を作ることで、相手に厳しい時間帯でのシュートを打たせやすくなります。

ブリッツのデメリット

ブリッツは強力ですが、チーム全体の連携が前提となるため、失敗すればディフェンスのバランスが崩れてしまうリスクもあります。

• 守備が崩れやすい：連携ミスや判断の遅れがあると、逆にフリーの選手を作ってしまう危険があります。
• 体力の消耗が激しい：全力でプレッシャーをかけるため、何度も繰り返すと疲労がたまりやすくなります。
• スペースが空く：2人が一気に前に出ることで、後ろに大きなスペースができてしまいます。そこを突かれると一気に失点につながることも。

ブリッツされた時の対策法

ブリッツは効果的な戦術ですが、攻める側もそれに備えた対策をしておけば、落ち着いて切り抜けることができます。

• 素早いパス回し：ディフェンダーがプレッシャーをかけてくる前に、早くボールを動かすことで空いている選手を使いやすくなります。
• ショートロール：スクリーンをかけた選手が一歩下がってボールを受けることで、圧力をかわしやすくなります。
• 視野の広いハンドラー：冷静に相手の動きを見て、正確にパスをさばけるガードがいると、ブリッツのリスクを大きく下げることができます。

ブリッツに関するよくある質問

Q：ブリッツはどんな場面で使われますか？

A：相手のエースガードや得点源にボールを持たせたくないとき、試合の流れを変えたい場面などで使われることが多いです。

Q：ブリッツを成功させるために必要なことは？

A：チーム全体の連携と、ディフェンダーの素早い判断が鍵になります。特にタイミングが重要です。

Q：ダブルチームとブリッツの違いは？

A：ダブルチームは一人の選手に二人でつく守備全般を指しますが、ブリッツは「ピックに対して瞬間的に仕掛けるダブルチーム」です。使うタイミングと目的が異なります。

Q：なぜ毎回ブリッツしないのですか？

A：ブリッツは高リスクな戦術で、連発すると体力が消耗したり、相手に対応されてしまうリスクが高まります。だからこそ、ここぞという場面で使うことが重要です。

Q：ハードショウやハードヘッジの違いは何ですか？

A：どちらもピック＆ロールに対するディフェンスですが、ハードショウは一瞬だけプレッシャーをかけてすぐに戻る守備、ハードヘッジはより強く・長く前に出て相手の動きを止める守備です。
プレッシャーの強さや前に出る時間の長さに違いがあります。
詳しくは、こちらの解説記事で詳しくご覧いただけます。