ゴールテンディングとは?
ゴールテンディングとはひとことで言うと、「ゴールに向かって落ちてきているシュートを、まだ入っていないのに止めてしまうと反則になる」というルールです。
(正式名称はゴールテンディング ヴァイオレーション。)
守っている選手がリングの上にあるボールに触ってしまうと、ゴールが決まったことになり、相手に点が入ります。
ゴールテンディングの条件とは?

出典:Wikimedia Commons(HITNOM)|ライセンス:CC BY-SA 4.0
次のような状況でボールに触れると、ゴールテンディングになります。
- ボールがリングより上にある
- ボールが上がりきって落ち始めている(下降している)
- ボールがバックボードに当たった直後
このようなときに、選手がボールに触れると反則になり、相手に得点が与えられます。

リングの上にあるボールに触る反則なので、体育や多くの部活のバスケットなんかではめったにお目にかからないヴァイオレーション(反則)です😄
通常は「テンディング」と略して言ったりするよ!
フリースローのときはもっと厳しい
フリースローでは、ボールがリングに当たる前に触れた時点で反則です。守備側は絶対にさわってはいけません。
スタッツと試合への影響
守備側がゴールテンディングをした場合
- シュートが入ったとみなされて、得点が入る(2点、3点、または1点)
- シュートを打った選手の「成功数」として記録される
- 反則した選手には違反が記録されるが、失敗としては扱われない
攻撃側がゴールテンディングをした場合
- ゴールに入っても得点は認められない
- 多くの場合、シュートの試投としてカウントされない
- 違反した選手に「ターンオーバー(TO)」が記録される
フリースローでの特別ルール
- 最後の1本でボールに触れると、1点が与えられたり、テクニカルファウルになることがある
NBAとFIBA(Bリーグ)の違い
ゴールテンディングの基本的な考え方は同じですが、リングに当たったあとのボールの扱いに違いがあります。
項目 | NBA | FIBA(Bリーグ) |
---|---|---|
下降中のボール | 触ってはいけない | 触ってはいけない |
リングに当たったあとのボール | リングの上にある間は触れない | リングに当たったらすぐ触ってOK |
試合の流れへの影響 | リングの上のボールは放置されやすく、攻撃が続きやすい | 早めに弾かれやすく、ゴール周辺の攻防が激しくなりやすい |
ゴールテンディングとインターフェアランスの違い
この2つの反則は似ていてよく間違えられますが、ポイントは「ボールの状態」です。
- ゴールテンディング:ボールがリングに触れる前に起こる反則
- インターフェアランス:ボールがリングの上にあるときや、リングやバックボードに触ったときの反則
項目 | ゴールテンディング | インターフェアランス |
---|---|---|
起きるタイミング | リングに触れる前 | リングに乗っているとき |
触ってはいけないもの | ボール | ボール/リング/ゴール板 |
よくある反則 | 落ちてくるボールや、板に当たった直後のボールに触れる | リングの上のボールに触れる/リングを揺らす/下から手を入れる |
守備側のペナルティ | 相手チームに得点が入る | 同じ |
攻撃側のペナルティ | 得点は無効になり、相手ボールに | 同じ |
ゴールテンディングの歴史
昔のバスケットボールでは、リングは高い位置にあり、誰も触れない前提でルールが作られていました。
しかし、選手のジャンプ力が上がったことで、ゴールに入ろうとしているボールを空中で止めてしまうプレーが増えてしまいました。
そこで1944年に守備側のゴールテンディングが反則に、1958年には攻撃側にもルールが適用されました。
よくある質問と注意点
Q1. シュート後にすぐに触ったらアウト?
A. いいえ。ボールが上に上がっている間や、一番高くなった瞬間は触ってOKです。ただし、バックボードに当たったあとは基本的にアウトになるので注意しましょう。
Q2. アリウープはゴールテンディングになる?
A. アリウープのボールは「パス」として出されているので、レシーバーが触るまでは反則になりません。キャッチしてシュートと見なされた時点から、普通のルールが適用されます。
Q3. リプレイでよく揉めるのはなぜ?
A. ゴールテンディングかどうかは、ほんのわずかなタイミングで決まるからです。バックボードに当たった前後、落ちてきているかどうかは、ビデオを何度見ても判断が難しいことがあります。
まとめ
ゴールテンディングは、ボールの位置や動きによって細かく決まる重要なルールです。
相手の得点を不正に防ぐのを防ぎ、フェアなプレーを守るために作られています。
NBAとFIBAで少しルールが違うので、観戦するリーグによって見方を変えるのもポイントです。
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