バスケのリバウンドとは?戦略上の重要性と試合観戦時の見所 | B.FAN
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バスケのリバウンドとは?戦略上の重要性と試合観戦時の見所

バスケットボールのリバウンドとは? 用語解説

バスケットボールの魅力的な側面の一つに、「リバウンド」があります。この重要なプレイは、試合の流れを左右するだけでなく、チームの勝敗に直接影響を与えることも少なくありません。

リバウンドとは、シュートが外れた後のボールを争うプレイで、攻撃側がオフェンスリバウンドを取れば得点チャンスが生まれ、守備側がディフェンスリバウンドを確保すれば反撃へとつなげることができます。

この記事では、リバウンドの基本から、それがチーム戦略にどのように組み込まれるか、そしてトッププレイヤーたちのリバウンドテクニックまでを詳しく解説し、バスケットボール観戦が一層楽しくなる知識を提供します。

バスケのリバウンドを一言で説明すると?

バスケットボールのリバウンドとは、「シュートが外れた後にボールを確保する行動」です。
リバウンドの主戦場は主にゴール下のエリアです。

リバウンドは攻撃側・守備側で分けて「オフェンシブリバウンド」・「ディフェンシブリバウンド」の2種類があります。

オフェンシブリバウンドとは?

オフェンスリバウンドは、攻撃側がシュートを外した後に再びボールを取り戻すことです。
これに成功すると攻撃権を維持でき、追加の得点チャンスを生み出すことができます。

オフェンシブリバウンドの重要性

オフェンスリバウンドが多いチームは、一度の攻撃で複数回得点を狙うことができるため、非常に危険です。

ディフェンシブリバウンドとは?

ディフェンスリバウンドは、守備側がシュートを防いだ後にボールを確保することです。これにより攻撃権を奪い返し、速攻などの反撃のチャンスにつなげることが可能です。

ディフェンシブリバウンドの重要性

ディフェンスリバウンドは防御の成功を確定させるため、非常に重要な要素となります。

■リバウンドの重要性まとめ
オフェンス側はポイントを重ねる機会を最大化し、ディフェンス側は相手の攻撃を遮断し、迅速に反撃へと移ることが求められます。観戦時にはこれらの瞬間に特に注意を払い、どのように各チームがリバウンドからの流れを操っているかを観察すると、ゲームの理解が深まります。

バスケ観戦におけるリバウンドの見どころ

バスケットボール観戦の際、リバウンドに注目することで、直接点を取る選手以外の活躍も見れるためより深いバスケの面白みを発見できます。
特にプレイヤーの位置取りや努力、チームの戦略が鍵となります。

具体的には、シュートが放たれた瞬間の選手たちの以下のポイントに注目してみましょう。

ポジショニング


リバウンドを成功させるためには、適切な位置取りが非常に重要です。
特に、身体を使って相手をボックスアウト(相手をゴール下から押し出す動き)し、リバウンドのための最適な位置につくプレイヤーの動きに注目してください。

スモールプレーヤーの献身的な努力

身長の大きな選手は体を張ってリバウンドに備えますが、小さなプレーヤーは足を使ってリバウンドを狙います。

このようにスモールプレーヤーが献身的に努力することで、リバウンドを含む多くのプレイで大きな影響を与えることができます。

リバウンドにおいては、相手より先にボールの落下位置を予測し、効果的にポジショニングすることが求められます。
このような献身的な努力は、特に守備時のプレッシャーや速攻の起点となり、試合の流れを変える重要な要素となり得ます。

1試合に何本リバウンドを取ると凄い?

NBAにおけるリバウンドの平均的な数値を基準にして、どれくらいリバウンドを取ると「凄い」とされるかを考えると、いくつかのポイントがあります。

NBAの平均リバウンド数

NBAの選手が1試合あたり平均で取るリバウンドの数は、ポジションや役割によって異なりますが、全体の平均としては大体6から7リバウンド程度です。
ただし、これはスターター(スタメン)とベンチプレイヤーを含む全選手の平均なので、スターターとしてのセンターやパワーフォワードの選手はもっと多くのリバウンドを期待されます。

「凄い」とされるリバウンド数

10リバウンド以上: 2桁のリバウンドを記録すると、そのプレイヤーが試合でかなりの影響を与えているとみなされます。
15リバウンド以上: これは非常に印象的な記録で、リバウンドにおいてゲームを支配していると見なされます。この水準を達成する選手は、リーグでもトップクラスのリバウンダーと見なされます。
20リバウンド以上: この水準に達すると、歴史的なパフォーマンスの一つとして扱われることがあります。シーズンを通じてこの数値を何度も記録する選手は非常に稀です。

リバウンドは単にボールを掴むだけではなく、位置取り、タイミング、身体を使ったコンタクトの管理が重要です。そのため、高いリバウンド数を維持することは、プレイヤーの技術と努力の証とされます。

■補足
1960年代には、ウィルト・チェンバレンやビル・ラッセルのような選手が平均20リバウンド以上を記録するシーズンもありましたが、現代のNBAではこのような数値は非常に珍しいです。
デニス・ロッドマンも1990年代に平均18リバウンド近くを記録したシーズンがあります。これらの数字は、時代とともにプレイスタイルが変わる中で、どれだけ特異な成績であるかを示しています。

2010年代以降のNBAリバウンド王は、平均12~16本のリバウンドであることから、10本以上のリバウンドをコンスタントに取れればリバウンドが強いと言っても良いのではないでしょうか。

リバウンドを取った後の選手の動きにも注目

リバウンドを確保した後のプレイヤーの動きは、その後の試合展開に大きな影響を与えます。
以下にオフェンス側とディフェンス側のリバウンド後の見どころについて詳しく説明します。

オフェンス側の動き

オフェンス側の選手がリバウンドを掴んだ後に狙う行動は次の2つ。

プットバック(Putback)

プットバックとは、オフェンスリバウンドを取った選手が、そのままボールをシュートする動きです。
この瞬間的な行動は、ディフェンス側が再配置する前に速やかに点数を取る絶好のチャンスを提供します。

プットバックは、特にジャンプ力が高く、リバウンド直後に迅速にシュートできる技術を持つ選手に有効です。中には、落下するボールを指先で軽くはじき、そのままシュートを決める高度なテクニックを持つ選手もいます。

また、リバウンドを取った直後にダンクすることを「プットバックダンク」と呼びます。

パスアウト(Pass Out)

パスアウトとは、リバウンドを掴んだ後、外周のオープンなチームメイトにパスを出して再攻撃を組み立てる選択肢です。
パスアウトはディフェンスがペイントエリアに集中している場合に特に効果的で、3ポイントシュートなどの追加の得点チャンスを生み出すことができます。

2点シュートが外れた後に、オフェンスリバウンドを獲得し、パスアウトで3ポイントシュートが入った時はとても盛り上がりますよ!

ディフェンス側の動き

ディフェンス側がリバウンドを取った時に狙うのは速攻です。

速攻(ファーストブレイク)

速攻(ファーストブレイク)とは、相手がディフェンスの準備を整える前に素早くコートを駆け抜け、容易に得点する機会を狙うオフェンスのスタイルです。

速攻の成功は、リバウンドを取った選手が素早く正確なアウトレットパス(速攻の起点となるパス)を投げる能力に依存しています。
この場合はプレイヤーの判断力が重要であり、リバウンド後の瞬時の決断が試合の流れを左右することになります。

リバウンドはディフェンス側が有利な理由5つ

リバウンドはディフェンス側が有利な理由はいくつかありますが、主に次の点に集約されます。

1. 位置取りの利点

ディフェンス側はリングに近い位置にいることが多く、リング下やペイントエリア内でのリバウンドを取りやすい位置に自然と配置されます。これに対して、オフェンス側の選手はシュートを放った後、ディフェンス側の内側に入る必要があり、位置取りの点で不利になります。

2. ボックスアウト(スクリーンアウト)

ディフェンス側の選手は、シュートが放たれた瞬間にオフェンス側の選手をリングから遠ざけるためにボックスアウトを行います。これは体を使って相手の動きを制限し、リバウンドの確率を高める基本的なテクニックです。ディフェンス側がボックスアウトを適切に実行すると、リバウンドを容易に確保できるようになります。

3. ディフェンスの意識と準備

ディフェンス側の選手はリバウンドを意識してプレイしていることが多く、シュートが放たれる前からリバウンドの準備をしています。これに対し、オフェンス側は得点を目指す行動に集中しているため、リバウンドの準備が遅れがちです。

4. 数的有利

通常、ディフェンス側はリング下に複数の選手を配置することが多く、オフェンスリバウンドを試みる選手よりも数的に有利な状況が生まれやすいです。これにより、リバウンド競争においてディフェンス側が有利になります。

5. 速攻の機会

ディフェンスリバウンドを確保することで、速攻へと移行するチャンスが生まれます。この速攻は、オフェンス側がディフェンスの態勢を整える前に得点する絶好の機会を提供します。

これらの要因により、バスケットボールではディフェンス側がリバウンドを取ることが一般的に有利とされています。特にディフェンス側がリバウンド後に効果的なボックスアウトと速攻を展開できるかどうかが、試合の流れを大きく左右する重要な要素です。

リバウンドが得意な選手

NBAでリバウンドが上手い選手と言えば、過去から現在にかけて多くの名手がいます。
以下は、歴史的にも特に評価されているリバウンダーたちです。

現役プレーヤーの方もぜひ参考にしてみましょう!

デニス・ロッドマン (Dennis Rodman)


1990年代に活躍したロッドマンは、彼の独特なプレースタイルと鮮やかな個性で知られていますが、リバウンドにおいては類稀な才能を持っていました。
彼は連続して7シーズンにわたりリバウンド王に輝きました。

デニス・ロッドマンのキャリアにおける1試合当たりの最高リバウンド数は34リバウンドです。この記録は1992年の3月4日に行われたデトロイト・ピストンズ対インディアナ・ペイサーズの試合で達成されました。このパフォーマンスはNBAの歴史の中でも非常に印象的なもので、彼のリバウンドに対する驚異的な能力と集中力を示しています。

アンドレ・ドラモンド(Andre Drummond


身長約211cm、体重約127kgのドラモンドは、その巨体を活かしたプレイスタイルでリング下を支配。

アンドレ・ドラモンドは、2015-2016シーズンと2017-2018シーズンにNBAリバウンド王のタイトルを獲得しました。2015-2016シーズンには1試合平均14.8リバウンドを記録し、その後の2017-2018シーズンにはさらに多い平均16.0リバウンドをマークしました。彼のキャリアハイは、2018年1月24日のブルックリン・ネッツ戦で記録した27リバウンドです。これらの成績からも彼のリバウンドにおける支配力が窺えます。

 


さいごに まとめ
以上、バスケットボールのリバウンドに関する解説でした。

「リバウンドを制する者は試合を制する」という言葉もあるように、リバウンドはバスケットボールの試合において、非常に重要な役割を果たします。

選手たちのポジショニング、努力、そして戦術が試合の流れを左右するプレーは、バスケの大きな見どころの一つと言っても良いでしょう。

この記事がバスケットボールのリバウンドについての理解を深める手助けになれば幸いです。

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