バスケットボール界で最も議論を呼ぶ選手の一人であるカイリー・アービング(Kyrie Andrew Irving)。その才能とスキルは間違いなくトップクラスですが、ボストン・セルティックスのファンにとっては、彼の名前を聞くだけで複雑な感情が沸き上がることでしょう。
では、なぜカイリー・アービングはボストンのファンからブーイングされるのでしょうか?その背景には深い確執があります。
【ブーイングの理由1】約束の裏切り
カイリー・アービングは2017年にボストン・セルティックスに加入しました。
この移籍は、セルティックスのアイザイア・トーマス、ジェイ・クラウダー、アンテ・ジジッチ、そしてドラフト指名権とのトレードで実現しました。
当時、彼はセルティックスの未来を担う存在として大きな期待を寄せられていました。実際、彼自身もボストンで長期的なプレーを約束していました 。
We have acquired four-time All-Star @KyrieIrving in a trade with the @cavs.
📝: https://t.co/BsoQtsX2FD pic.twitter.com/TqYQnXsYwy
— Boston Celtics (@celtics) August 23, 2017
しかし、その約束は守られず、2019年にチームを離れることとなりました。この突然の移籍は、多くのファンにとって大きな裏切りと感じられました 。
【ブーイングの理由2】成績不振とチームの不和
アービングがセルティックスに在籍していた期間、チームは思うような成績を残せませんでした。
Playoff Preview: Boston Celtics vs Milwaukee Bucks@KeithSmithNBA goes deep on previewing the Celtics and Bucks Brad Stevens-style
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特に2018-2019シーズンは、プレイオフでミルウォーキー・バックスに敗れたことが大きな失望となりました 。
さらに、チーム内での不和も噂されており、アービングと他の選手との関係が悪化していたとも言われています 。
具体的なエピソードとしては、アービングがチームメイトのゴードン・ヘイワードに対して怒りを露わにし、彼のプレイに対する不満を公然と示したことがありました。このような行動が、チーム内の緊張を高める一因となりました。
【ブーイングの理由3】ファンとの確執
ボストン・セルティックスのファンは熱狂的であり、選手に対する期待も非常に高いです。そのため、アービングが約束を破り、チームを去ったことに対する怒りは大きなものでした。さらに、彼がブルックリン・ネッツに移籍した後も、ボストンのファンに対して挑発的な態度を見せたことが、火に油を注ぐ結果となりました。
具体的な例として、2021年のプレイオフでの試合後、アービングはボストンのホームコートであるTDガーデンのロゴを踏みつける挑発行為を行い、これが大きな騒動となりました。
↓ロゴを踏みつけるカイリー。
Cole Buckley (21 of Braintree) is charged with A+B & facing a life ban from TD Garden for allegedly throwing a water bottle at Kyrie Irving last night. Irving, who stomped on the C’s logo at half court moments before, says banning fans who mistreat players won’t solve the problem pic.twitter.com/nKYP6LliCV
— Juliana Mazza (@julianamazzatv) May 31, 2021
また、試合中に観客と口論になったり、中指を立てるジェスチャーを見せたりするなど、ファンを挑発する行動が目立ちました。
終わりの見えない確執
カイリー・アービングとボストン・セルティックスの確執は、年月を経てもなお続いています。
現在、カイリー・アービングが所属するダラス・マーベリックスとボストン・セルティックスがプレイオフファイナルで対戦しており、ボストンのホームコートで試合が行われています。カイリーがボールを持つたびに、ボストンのファンから激しいブーイングが浴びせられています。
ボストンファンの声
こちらの動画は4年前のカイリーがボストンを去った時のものですが、ボストンファンは「Fワード」を交えて口々にカイリーをののしっています。
「臆病者だ。彼は怖がっている、なぜなら彼は臆病者だから。」
「ケンバの方がチームにとってはるかに良い。」(注:怪我で全く出場していないケンバ・ウォーカーとの比較)
「カイリー、彼がいない方が私たちは良い。」
「カイリーは自己中(Kyrie is douche)」
彼がボストンのファンから完全に許される日は、まだまだ先の話かもしれません。
まとめ
カイリー・アービングは、間違いなく才能に溢れた選手ですが、セルティックスとの確執は彼のキャリアにおいて一つの大きな傷として残っています。
ボストン・セルティックスのファンが彼をブーイングする理由は、約束の裏切り、成績不振、チーム内の不和、そしてファンに対する挑発的な態度に根ざしています。この確執の背景を理解することで、バスケットボールの世界における選手とファンの複雑な関係を垣間見ることができます。
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