NBAは世界中で愛されているプロバスケットボールリーグですが、その魅力は試合だけでなく、選手の移籍や契約に関する複雑なドラマにもあります。
これからNBAを見始める方や、いつもニュースで聞くけれど「実は選手の契約形態や用語の意味がよくわからない!」という方に向けて、今回はNBAのトレード用語や選手の契約形態について分かりやすく解説します。
このガイドを読めば、選手の移籍や契約のニュースがもっと楽しめるようになりますよ!
- NBA選手の契約に関する用語
- ルーキー契約 (Rookie Contract)とは?
- ミニマム契約 (Minimum Contract)とは?
- ベテランミニマム契約 (Veteran Minimum Contract)とは?
- ベテランマキシマム契約 (Veteran Maximum Contract) とは?
- マックス契約 (Maximum Contract)とは?
- スーパーマックス契約 (Supermax Contract)とは?
- デリック・ローズルール (Rose Rule)とは?
- ケビン・デュラント・ルール (Kevin Durant Rule)とは?
- バード権 (Bird Rights) とは?
- アーリーバード権 (Early Bird Rights) とは?
- ミッドレベル エクセプション (Mid-Level Exception)とは?
- 2ウェイ契約 (Two-Way Contract)とは?
- ギャランティード契約 (Guaranteed Contract)とは?
- ノン・ギャランティード契約 (Non-Guaranteed Contract)とは?
- エキシビット10契約 (Exhibit 10 Contract) とは?
- ディスエーブルド・プレーヤー・エクセプション (Disabled Player Exception)とは?
- 10日契約 (10-Day Contract)とは?
- 延長契約 (Extension)とは?
- NBAのトレード (Trade)の種類に関する用語
- NBA選手の解雇に関する用語
- NBAのフリーエージェントに関する用語
NBA選手の契約に関する用語
NBAの選手契約にはさまざまな種類があり、それぞれの契約形態に独自の条件や特徴があります。
ここでは、下記のNBAで一般的な選手の契約形態や関連する用語を解説します。
- ルーキー契約
- ミニマム契約
- ベテランミニマム契約
- ベテランマキシマム契約
- マックス契約
- スーパーマックス契約
- ローズルール
- ケビン・デュラント・ルール
- バード権
- ミッドレベル エクセプション
- 2ウェイ契約
- ギャランティード契約
- ノン・ギャランティード契約
- エキシビット10契約(エグジビット10契約)
- ディスエーブルド・プレーヤー・エクセプション
- 10日契約
- 延長契約
ルーキー契約 (Rookie Contract)とは?
ルーキー契約は、NBAドラフトで指名された新人選手が結ぶ契約です。通常、4年間の契約で、最初の2年間は保証され、3年目と4年目はチームオプションです。ルーキー契約の金額は、ドラフトの指名順位によって決まります。これは新人選手がプロとしてのキャリアをスタートさせる際の基本的な契約形態です。
ミニマム契約 (Minimum Contract)とは?
ミニマム契約は、NBAの最低年俸で結ばれる契約です。この契約は、経験年数に関わらず、リーグが設定した最低給与基準に基づいています。新人選手からベテラン選手まで、さまざまな状況でこの契約が使用されます。特に、サラリーキャップ(チームが選手に支払う総年俸の上限)に余裕がないチームが選手を補強する際に便利です。
ベテランミニマム契約 (Veteran Minimum Contract)とは?
ベテランミニマム契約は、NBAで長期間プレーしているベテラン選手が結ぶ契約です。この契約の金額は、選手の経験年数に基づいて設定されます。チームにとっては、サラリーキャップを抑えるための手段として有効です。ベテラン選手がチームに貢献する機会を得ると同時に、若手選手の手本となる役割も期待されます。
ベテランマキシマム契約 (Veteran Maximum Contract) とは?
ベテランマキシマム契約は、NBAで長期間プレーしているベテラン選手が結ぶ最高額の契約です。通常、NBAで7年以上プレーした選手が対象となり、チームのサラリーキャップの35%を占めることがあります。ベテラン選手の貢献度や実績に見合った報酬を得るための契約形態です。
マックス契約 (Maximum Contract)とは?
マックス契約は、リーグで最も優れた選手が結ぶことができる最高額の契約です。契約の金額は、選手の経験年数や所属チームのサラリーキャップ状況に応じて変動します。通常、5年間の契約で、チームのサラリーキャップの30〜35%を占めることがあります。これはスター選手がその価値に見合った報酬を得るための契約形態です。
スーパーマックス契約 (Supermax Contract)とは?
スーパーマックス契約は、特定の条件を満たしたスター選手が結ぶことができる最高額の契約です。NBAのMVP、オールNBAチーム、ディフェンシブプレイヤー・オブ・ザ・イヤーなどの賞を受賞した選手が対象となります。この契約により、選手は所属チームでの長期契約を結び、他のチームからのオファーを受けることなく高額な報酬を得ることができます。
デリック・ローズルール (Rose Rule)とは?
ローズルール(Rose Rule)とは、ルーキー契約から昇格する際に特定の条件を満たした若手スター選手が、通常の25%ではなく、最大30%のマックス契約を結ぶことができるルールです。このルールは、シカゴ・ブルズのデリック・ローズがリーグMVPを受賞した後に制定されました。対象となる条件には、MVP受賞、オールNBAチーム選出、オールスターゲームでのファン投票1位などがあります。ローズルールは、優れた若手選手がその価値に見合った報酬を得ることを目的としています。
ケビン・デュラント・ルール (Kevin Durant Rule)とは?
ケビン・デュラント・ルール(Kevin Durant Rule)は、選手がチームに最初に入団した年齢によって、再契約時のサラリーキャップの上限が異なるルールです。具体的には、10年間の経験を持つ選手が元のチームと再契約する際、チームはサラリーキャップの35%を使って契約を結ぶことができます。これは、選手が10年間のキャリアを持ち、再契約の際により高い給与を得ることができるようにするためのものです。ケビン・デュラントがこのルールの恩恵を受けたことで、この名が付けられました。
バード権 (Bird Rights) とは?
バード権(Bird Rights)とは、NBAチームが自チームの選手とサラリーキャップを超えて再契約できる特別な権利です。この権利は、選手が連続して3年間同じチームに在籍することで得られます。バード権を持つ選手がフリーエージェントになる場合、元のチームは他のチームからのオファーに対抗して、サラリーキャップを超えても同等の契約を提示できるため、選手を引き留めることが可能です。この権利は、ラリー・バードの名にちなんで名付けられました。
アーリーバード権 (Early Bird Rights) とは?
アーリーバード権(Early Bird Rights)とは、NBAチームが自チームの選手とサラリーキャップを超えて再契約できる特別な権利の一つです。この権利は、選手が連続して2年間同じチームに在籍することで得られます。アーリーバード権を持つ選手がフリーエージェントになる場合、元のチームは他のチームからのオファーに対抗して、サラリーキャップを超えても選手と再契約できるため、選手を引き留めることが可能です。ただし、この再契約の際、選手の前年度の年俸の175%以下、またはリーグの平均年俸のどちらか高い方までしか支払えません。
ミッドレベル エクセプション (Mid-Level Exception)とは?
ミッドレベル例外は、サラリーキャップを超えているチームが選手と契約するために使用できる特別な契約です。この契約の金額は毎年リーグによって設定され、契約期間は最大4年です。チームはこの例外を利用して、キャップスペースを超えて選手を補強することができます。
2ウェイ契約 (Two-Way Contract)とは?
二方向契約は、NBAチームとそのGリーグ(マイナーリーグ)チームの間を行き来する選手のための契約です。この契約により、選手は最大45日間NBAチームでプレーすることができ、残りの期間はGリーグでプレーします。二方向契約は若手選手の育成に役立ちます。
ギャランティード契約 (Guaranteed Contract)とは?
ギャランティード契約は、選手が契約期間中の給与を完全に保証される契約です。たとえ選手が怪我をしたり、チームから解雇されたりしても、契約期間中の給与は支払われます。これは選手にとって非常に有利な契約形態です。
ノン・ギャランティード契約 (Non-Guaranteed Contract)とは?
ノン・ギャランティード契約は、選手の給与が保証されていない契約です。選手がチームから解雇された場合、残りの契約金は支払われません。これは、チームが選手のパフォーマンスを評価しながら柔軟にロスターを調整するための契約形態です。
エキシビット10契約 (Exhibit 10 Contract) とは?
NBAのエキシビット10契約は、選手とチームが結ぶ1年契約で、特定の条件を満たすと部分的に保証されます。選手が開幕ロースターに残れなかった場合、Gリーグの提携チームに送られ、最大5万ドルのボーナスが支給されます。この契約は、選手が成長しやすい環境を提供し、チームが若手選手を試すためのものです。また、シーズン中に2ウェイや標準契約に切り替えることも可能です。
ディスエーブルド・プレーヤー・エクセプション (Disabled Player Exception)とは?
ディスエーブルド・プレーヤー・エクセプションは、長期の怪我や病気によりシーズンを通してプレーできない選手の代わりに、新しい選手を補強するための特別な例外規定です。このエクセプションを利用することで、チームはサラリーキャップを超えても、選手を補強することができます。
10日契約 (10-Day Contract)とは?
10日契約とは、短期間で選手をテストするための契約です。通常、シーズンの後半に使用され、10日間またはチームの3試合が終わるまでのいずれか短い方の期間、選手がチームに在籍します。10日契約は同一シーズン中に2回まで結ぶことができ、その後はシーズン終了までの契約が必要です。
延長契約 (Extension)とは?
延長契約とは、現行の契約期間中に選手が所属チームと新たな契約を結ぶものです。延長契約により、選手はフリーエージェントになる前に長期の契約を確保することができます。延長契約の条件は現行の契約状況や選手のパフォーマンスによって異なります。チームは優秀な選手を長期的に確保するため、この契約形態を利用します。
NBAのトレード (Trade)の種類に関する用語
トレードは、チーム間で選手やドラフト権を交換するプロセスです。
選手の移籍やチームの戦力補強、サラリーキャップの調整など、様々な目的で行われます。
ここでは、以下のNBAのトレードに関連する主要な用語を解説します。
- プレーヤー・トレード
- サイン・アンド・トレード (Sign-and-Trade)
- ドラフト・トレード
プレイヤー・トレードとは?
プレイヤー・トレードとは、チーム間で選手を交換する取引です。例えば、チームAがチームBに選手Xを送る代わりに、チームBから選手Yを受け取る形です。これにより、チームは特定のポジションを強化したり、チームのバランスを調整することができます。選手だけでなく、時には複数の選手やドラフト指名権が含まれることもあります。
サイン・アンド・トレード (Sign-and-Trade)とは?
サイン・アンド・トレードは、フリーエージェント選手が元のチームと契約を結び、その後すぐに他のチームにトレードされるプロセスです。これにより、新しいチームはその選手と長期契約を結ぶことができます。選手にとっては、より有利な条件で契約できる利点があり、チームにとっては、選手を失う代わりに見返りを得られるメリットがあります。
ドラフト・トレードとは?
ドラフト・トレードとは、ドラフト指名権を含む取引です。例えば、チームAが将来のドラフト1巡目指名権をチームBに渡し、代わりに選手や他のドラフト権を受け取る形です。このタイプのトレードは、若手有望選手の獲得や、チームの将来を見据えた補強を目的としています。ドラフトの前後に多く行われることが一般的です。
NBA選手の解雇に関する用語
NBAでは、チームが選手を解雇する際にさまざまな用語が使われます。これらの用語を理解することで、選手の契約解除や移籍に関するプロセスをより深く知ることができます。
リリース (Release) とは?
リリースとは、チームが選手との契約を解除し、ロスターから外す行為です。解雇された選手はフリーエージェントとなり、他のチームと自由に契約を結ぶことができます。
ウェイブ (Waive) とは?
ウェイブとは、チームが選手を解雇する際の手続きで、選手をロスターから外すことを指します。ウェイブされた選手は48時間以内に他のチームが契約を引き継ぐことができ、その期間が過ぎるとフリーエージェントとなります。
(Waiveを直訳すると権利を放棄するという意味です。)
ウェイバー期間 (Waiver Period) とは?
ウェイバー期間とは、選手がウェイブされた後の48時間の期間です。この期間中に他のチームが選手の契約を引き継ぐ権利を持ちます。ウェイバー期間が終了すると、選手は完全にフリーエージェントとなります。
バイアウト (Buyout) とは?
バイアウトとは、チームと選手が合意の上で契約を早期に終了するプロセスです。選手は通常、契約金の一部を放棄し、チームはその選手を解放します。バイアウトされた選手は新しいチームと契約を結ぶことができます。
デッドキャップ (Dead Cap) とは?
デッドキャップとは、解雇された選手の契約残高がチームのサラリーキャップに計上され続ける金額のことを指します。たとえ選手がチームを離れた場合でも、その契約金額はチームのサラリーキャップに影響を与え続けます。
ストレッチ条項 (Stretch Provision) とは?
ストレッチ条項とは、チームが解雇された選手の残りの契約金を複数年にわたって分割して支払うことを許可する規定です。これにより、チームはサラリーキャップへの影響を軽減し、財務的な柔軟性を確保することができます。
NBAのフリーエージェントに関する用語
フリーエージェントとは、契約期間が終了し、他のチームと自由に契約交渉ができる選手のことを指します。
ここでは、NBAのフリーエージェントに関連する主要な用語を解説します。
- 無制限フリーエージェント
- 制限付きフリーエージェント
- クオリファイングオファー
無制限フリーエージェント (Unrestricted Free Agent)とは?
無制限フリーエージェントは、現在のチームからの制約を受けず、どのチームとも自由に契約を結ぶことができる選手です。この選手は、最も有利な条件を提示するチームと契約することができ、自分の市場価値を最大限に活用できます。チームは契約に干渉できないため、選手が完全に自由な状態で移籍できます。
制限付きフリーエージェント (Restricted Free Agent)とは?
制限付きフリーエージェント(Restricted Free Agent)とは、契約終了後に他のチームと交渉できるが、元のチームがそのオファーに対抗して同じ条件で契約を更新できる権利を持つ選手を指します。このマッチング権により、元のチームは選手を引き留めることができます。制限付きフリーエージェントは通常、ルーキー契約を終了した若手選手に適用されます。クオリファイングオファーを提出することで、元のチームはこのマッチング権を保持します。
クオリファイングオファー (Qualifying Offer)とは?
クオリファイングオファーとは、制限付きフリーエージェントに対して、元のチームが提出するオファーです。このオファーを提出することで、チームはその選手に対するマッチング権を保持します。選手が他チームからオファーを受けた場合、元のチームは同じ条件で契約を更新することができます。クオリファイングオファーは、選手の市場価値を測るための手段としても機能します。
以上、NBA選手の契約やトレード、フリーエージェントについての用語集でした。
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またどこかでお会いしましょう!
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