NBAのマックス契約は、リーグで定められた選手が獲得できる最高額の契約で、チームのサラリーキャップに基づいて計算されます。選手の年齢や経験によってその契約額は異なり、最大でサラリーキャップの35%まで受け取ることができます。本記事では、マックス契約の仕組み、適用条件、選手やチームへの影響などを詳しく解説します。
NBAのマックス契約とは?
NBAのマックス契約は、NBA団体交渉協約(CBA)の第2条第7節で定められた選手が獲得できる最大限の年俸を指します。
マックス契約で支払われる年俸はチームの年俸総額(サラリーキャップ)に基づき、選手の経験年数によって契約金額が異なります。
マックス契約の具体的な年俸
2023-24シーズンのNBAサラリーキャップは1億3400万ドルに設定されています。これをもとに、NBAのマックス契約に基づくプレイヤーの年俸を以下の表にまとめます。
経験年数 | サラリーキャップ割合 | マックス年俸 (2023-24) |
---|---|---|
0〜6年 | 25% | 約3,350万ドル (約48.6億円) |
7〜9年 | 30% | 約4,020万ドル (約58.3億円) |
10年以上 | 35% | 約4,690万ドル (約68.0億円) |
0〜6年の選手はチームのサラリーキャップの25%、7〜9年で30%、10年以上で35%までが上限です。
例えば、2023-24シーズンのサラリーキャップは約1億3640万ドルで、これに基づいて各選手のマックス契約の金額が計算されます。
選手がそのチームで再契約する場合、契約年数も通常は最大5年、移籍する場合は最大4年の契約が可能です。
この契約では、毎年の昇給率が設定されており、自チームと契約する場合はより大きな昇給を得られます。
また、MVPやオールNBAチーム選出などの実績によって、「スーパー・マックス契約」に該当する場合、さらに高い額の契約が可能です。
マックス契約が適用される条件
マックス契約は、特定の条件を満たす選手にのみ適用されます。例えば、「ラリー・バード権」を持つ選手(3年以上同じチームに所属し、フリーエージェントになる選手)は、所属チームとより有利な契約を結ぶことができます。
また、MVPやオールNBAチームに選ばれるなどの特定の実績がある選手には、より高い額の契約が可能です。これが「スーパー・マックス契約」と呼ばれるものです。
マックス契約の影響
マックス契約は、選手の市場価値を最大限に反映させる制度であり、スター選手にとっては非常に魅力的なオプションです。しかし、一方でチーム側は、複数のマックス契約を同時に結ぶとサラリーキャップが圧迫され、他の選手を補強する余裕がなくなることがあります。そのため、適切なバランスを保ちながら、どの選手にマックス契約を提供するかがチーム経営において重要な判断となります。
代表的なマックス契約選手
現在、多くのスーパースターがマックス契約を結んでおり、例としてヤニス・アデトクンボやステフィン・カリーなどが挙げられます。
彼らは、自チームで成功を収め、リーグの中でもトップクラスの契約を獲得しています。チームにとって、こうした選手を維持することは戦力強化に繋がるため、非常に重要な要素です。
まとめ
NBAのマックス契約は、選手の実績や経験年数に応じた年俸の上限を定めた制度であり、リーグのサラリーキャップに基づいています。2023-24シーズンのサラリーキャップを基に、0〜6年の選手で約3,350万ドル、10年以上のベテランでは最大約4,690万ドルまでの契約が可能です。このように、マックス契約はチームの戦力維持に欠かせない要素であり、選手にとっても重要な報酬制度です。
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